■「どうして私だけ?」の落とし穴
今までの家族にくわえて新しく「子供」という家族が出来る、そして毎日のように関わりながら育てていく……。これは言ってしまえば簡単ですが、実際やってみると大変なことです。
メンタルヘルスを専門に扱う企業の調査によるれば、たくさんの母親を対象に「どんなことにストレスを感じますか?」と質問したところ、ほかの選択肢を圧倒的に引き離して「育児」の項目がトップに立ちました。それに続く順位の「夫婦関係」「自分の健康」にくらべて3倍以上の割合になっています。
つまりそれだけ、世の中の母親は育児に対して不安・ストレスを感じているということです。
ところが今まさに悩んでいる当人は、なかなかこれに気付くことができません。かくいう私も以前は出産直後から引っ越し、子供の健康トラブルなどが次々に重なって余裕を無くし「どうして私だけこんなことに…?」と苦しんだ経験があります。
本当はまわりの母親も同じように悩んでいるのに、
・他人を気にする余裕がない
・気軽に相談できる相手がいない
・家族が育児に協力的ではない
といった条件が揃えば、私たちは簡単にそのことを忘れてしまうのです。そして孤立無援だと思いこんでしまうと、またストレスが溜まっていく悪循環になっていきます。昔にくらべて増えてきた幼児虐待・育児うつ・育児ノイローゼなどは、なかなか相談する相手が見付からない現代の社会環境と無縁ではないでしょう。
だから子育てで精神的に潰れてしまわないためには、まず身近な人への相談、そして専門家のカウンセリングなどを通じて「自分は一人だけじゃない」と気付くことが第一歩になります。そのためにはどうやって相談先を探すか、どうやってうまく利用していくかを知っておくことが重要なのです。